放水口
チムペダック
ジャティルフールまでのほとんどは高速道路を使う。ジャカルターチカンペック高速道路の終点近くから、バンドン方面に向かう。そこから二つ目のインター、名前もジャティルフールで降りる。
ジャティルフールの出口を通り過ぎてしまうとパダラランまで出口が無い。悪くすると二時間のロスをする。要注意である。どうしてかというと、途中全くインターが無い、作っている気配もない。というのも、バンドゥンまで殆ど山の中で、町がないからである。
また、この高速道路は、2005年のバンドン会議のために、突貫工事で、なんとか開通させたという、曰くつきのものである。丘を切り崩し、谷にその土をおいたて、起伏を少なくするようにしたが、起伏がそれほど少なくなっていない。上り下りが急すぎて、登れない、下れない車が続出、また、土を盛っただけの低い場所は、雨水が浸水し、道路が崩壊する。応急修復するそれを繰り返す。だから、道は凸凹が多い。
その急勾配の上に急カーブ、また、コンクリート舗装とアスファルト舗装が交互に出てくるので、ハンドルの握る具合が大変気になる。近いからと言って、自分で運転する時には充分に注意を要する。
ちょっと行ってみようと思えば、カラワンかスダナでゴルフの後でも充分で魚料理の夕食を楽しんでくることもできる。
ただし、全部を満喫したければ朝到着するくらいでジャカルタからなら、6:00前に出発した方が良い。
北部端しにダムがあり、ダムの上を普通車なら通行できる、真ん中まで行くと鉄の塊で作られた取水口の一部を上から見る事ができる。多分、この情景を見る事ができるのはここだけだろうと思う。日本の一般的なダムはアーチ式になっていてダムの上の方の水門を開いて放水するが、ここのダムは、ダムの前から川へ放水しない、湖側へ巨大な穴を掘ってあって、その穴の周りの高さを調整する水門になっていて、堤防の下を水が通り、川に入る。豪快な放水を見ることはできないが、その深い穴を上から覗き込むことはできる。
別の入り具一から、下りて、排水口の方に行くと、ダムの下の発電機(タービン)のあるところまで入ってみる事ができる。長いトンネルをゴーンという音を聞きながら300mほど歩くと到達する。この情景を見学できるのもここだけではないかと思う。学校の社会科見学で多くの子供が訪れる。私たちも、簡単に許可を取ることができるが、時間はやはり午前中が良い。
つり好きの人にも快適ではないでしょうか。残った島々に上陸し、釣り糸をたらしている人が多い。ダムができた50年代から、古いホテルはあるが、新しいホテルも出来て、プール(ウオータースライダー付き)も開業し、ジャカルタからの距離も近くなり、これから注目されるアメージングスポットになるのではないかなと思う。
インドネシアの若者はおそらく、水力発電所や火力発電所を見学する機会は無いでしょう。こういう所へ来ても、そういう施設は見ないで、プールで遊んで、身内で食事とゲームをわいわいして、ゴミを残して帰ってしまう。ここの水力発電所は見学する事ができる。
ここが水源になって大河になり最終的にはPakisjayaという、ブカシの北の南シナ海に出る。途中、灌漑用水として使われるし、水道水としても利用される。途中CikampekでSn.KalimaranとSn.Citarunという人工運河になり、ジャカルタから南シナ海に至る。
このダムから、放水される大量の水によって毎年、場所を変えるが、必ず、チタルン川の流域のどこかの町に大洪水を発生させる。この湖の水量が危険水位に達すると放水せざるを得ない。川の途中に水門があって、全部開けてしまえばジャカルタに達してジャカルタに洪水を起こすが途中のどこなの水門を閉じて、ジャカルタへ達しないようにするのだが、その場所を毎年変える。だから、水門を閉じた場所の町は洪水になるのです。分かって、そうするのです。ですから、政府から被害補償は十分、用意されています。すごいスステムですね。
人口湖であるジャティルフールは広大で向こう岸が見えない。ボートや遊覧船に乗って湖上を遊覧する事ができる。ボートをチャーターし行く先を操縦士に任せると、沈まないで所々に残った島に上陸する事ができる。ちょっと大きな島には今も人が生活し、牛やヤギが飼われている。その島々から見た景色が人工らしくなく自然の景色としてすばらしかった。これは社員旅行では出来ない行動である。
人工湖の南部にはイカンマスやグラメの養殖が大規模に行なわれている。竹で組み上げた筏の下に網を張ってサイズ別に仕分けをしてある。その内の幾つかの筏の上にはレストランがあり、養殖魚のバカールやゴレンを食べる事ができる。ここの魚は、一般の養殖場と違い、水が綺麗で餌も人工の物を与えているので、何を口に入れているのかわからない養殖魚に較べれば安心感がある。ボートをチャーターしなくても、近くの岸へ車で行けば水上レストランのボートが送り迎えをしてくれる。
注意は、午前中行動に限ると言うことです。午後になると、雨季乾季に係わらず、風邪が吹き始め、雨の降る確率も高くなる。景色も限定されるし、湖へ漕ぎだすことも、水上レストランへ行くことも出来なくなりし、出来ても、満足はできないでしょう。
このことは、インドネシア全土で言えることです。ゴルフも午前中の方が清々しくできるし、午後には雨が降りやすいし、降らなくても、暑すぎる。山も海も同じです。