実用インドネシア語講座 2


ここで、インドネシア語の特徴を書いておきます。
A 文字の二番目にあるe の発音は”う”と”え”の中間ですが、インドネシア人も人によってどちらかに近い発音をするので、日本人としては、話しているのを聞いて確認するしかない。 Terimaは”え”Bekasi(ジャカルタの東の県名、ブカシ)は明らかに”う”である。 だから、私は”う”の口で”え”と発音している。う、と発音して置けば、ほとんど間違いない。
B rの発音は極端に巻き舌にし、る・・・・・とやって普通である。 やらないと、rに聞こえないでlにしか聞こえないらしい。 間違いを指摘されるでしょう。でも、気にする必要はない。
C nとmの違いもはっきりさせる事。 Minta bon (ミンタ ボン)”請求書をください”とMinta bom(ミンタ ボン)”爆弾をください”ですが、大違いでしょ。 日本人はどちらかというと爆弾の方に近く、口を最後閉じてしまうので、Bahaya(バハヤ)”危険””あぶない”と言われる。 レストランで”爆弾をお願いします”、と言っているのだ。でも、これも、いちいち気にする必要ない。前後や雰囲気で、どちらか分かる。
D 形容(修飾)詞は後ろへ並べる。 (例外はある) 日本語や英語は”赤い屋根”だが、インドネシア語は”屋根赤い”というようにである。 orang pintar (オラン ピンタール)”賢い人””上手な人”のように。
E が行の発音は注意。 文字の途中のgが二つ並んでいる場合、例えばMinggu(ミングー)”日曜日”やTinggal(ティンガル)”住む””残る”は鼻濁音である。 文字の最後のgは聞こえない。
 

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場所の言い方は日本語によく似ているが、足りないところがある。
これ、それ、あれ ini, itu,(イニ、イトゥ) インドネシア語に”あれ”がない。 ここ、そこ、あそこ sini, situ, sana(シニ、シトゥ、サナ)だから、ina にしたら良いと思うのだがそうは言わない。 ないのです。
応用例は apa ini?apa itu?” これ何? それ何? ” di sini, di situ di sana ”ここで、そこで、あそこで”です。
diは”~で、~の”の意味で、場所が~に来る。 私は写真の説明にホームページでよく使っています。


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”私とあなた”は、教科書ではSaya(サヤ) Anda(アンダ)です。 正しいのです。 間違いではありません。 使っていいのです。 私も何時も使います。 インドネシアの学校でもこの通り教えます。
ところが、インドネシア人は、これらはほとんど使いません。 特に若者は使いません。 Aku (アク) dan Kamu(カム)、かKu(ク) danMu (ム)です。 もっと崩すと、Gue(グエ) dan Lo(ロー)です。 男女の区別はありません。
若者はAku cintai Mu(I love you)と囁くのです。 インドネシアの歌の詩にも、映画でも、SayaやAndaはまったく耳にする事はありません。
 

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旧ののホームページのTOPの一番上にSelamat datang bagaimana kabarnyaと書きました。 Selamat datangについてはで触れています。 Kabarについてはで触れています。 それでは、bagaimana(バガイマナ)はどうでしょうか。 ”いかがですか””どうですか”です。 Apa kabarに似ていますが、ちょっと、意味が違います。 ”なぜ””どうして”という意味に使われることがあります。 それも、ちょっと丁寧に。 名詞の後ろに付けるnyaは大変便利な、言い方です。 日本語では”~は”の意味です。 ですから、バガイマナ カバールニャは”様子はいかがですか””ご機嫌いかがですか”です。 Apa kabarを丁寧に言っているのです。
インドネシア人の会話の中に、nya(ニヤ)が一杯入ってきます。 あまりに、ニャニャいうので聞いていて面白くなってしまう時があります。


10 インドネシア語には省略が多い。 最初Pa- Otaと呼ばれたとき、違和感が非常にあった。 なぜ、パーパーと人のことを言うんだと。 パーじゃないよ、俺は。 Mr,Ota(太田さん)と言っているのは分かるがそれにしてもあまりいい気がしないままである。 Bapak (バパッ) pak(パッ) pa(パ)の順に省略している。 これは男性でした。 女性はIbu(イブ)です。 略すとBu(ブ)になります。
Terima kasih bapak(Ibu)を略すとカシパ、カシブとしか聞こえません。 これでいいのです。 テリマカシーバッパッなどといったら、いかにも外国人だし、堅苦しくてしょうがない。