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http://island.geocities.jp/enpla_indonesia/newpage0221.html
これは、ウェイトバー1の記録です。
布などのシートを巻き上げたり降ろしたりする窓のブラインドの巻き上げ芯であり、重りになる棒状のものです。在る、ブラインドメーカーの依頼で、12年ほど前に取り組んだことがあったが、本生産には至らなかった。そのいきさつについて書いてある。

そして、それから、10何年後、新しい体制での職場に再び、同じ会社から、依頼が舞い込んだ。ナンブの時にもちょっと取り組んだが、自由が効かずに私は抜け出してしまった時点で、消滅してしまった。
その会社は、この製品を作ることができる会社を捜し続けていたが、結局、私が指導して、この会社の別の製品を作っている所も、このウェートバーについては、手も足も出ない。私も分かっている。というわけで、頼りは、いつまでたっても私なのです。

 やることにして、

2014年3月23日  (^_-)-ウェイトバー 1893 Weight Barやっと、量産にこぎ着けた。硬質塩ビ(H−PVC)製のプルファイル(異形品)、私が日本に来る二日前に量産OKをもらった。客先の担当者が、現場に入って、色や形状について、チェックし、それに従って、修正し、これで行きましょうという、サンプルを示された、原料配合のレシピの承認も得た。この商品ほど原料で、すったもんだしたことは過去になかった。

http://island.geocities.jp/enpla_indonesia/newpage0221.html

一般的に、プラスチック製品の原料はメーカーから買ったものをそのまま使う、それに色をつけるために顔料を混ぜる程度、また、客先の指定で、無機物や他の原料を混ぜることがあるくらいなもの、それには、それぞれの原料の物性や色が一定であることが条件になり、当然、一定の範囲に入っている原料を売りだすのが当たり前である。混ぜる元の原料に何かの点で一定していない場合は、混ぜても一定の物性の原料を作ることは出来ない。

 

インドネシアのH−PVCは、残念ながら、この、物性や色が一定ではない場合が多いということが分かった。思い知らされた。原料を信用することができないことがわかって、がっかりだった。原料を作るときに何種類かの添加剤を混ぜる。その比率は決まっている。だから、出来上がった原料にはバラツキがないはずである。しかし、バラつきがある。試作のときに使った原料と同じ原料を購入したはずなのに、流れの具合や色等が違う。原料屋を責めても、何も解決しないか、先に進まない。製品サンプルを何度も出してやっとOKをとっても、その原料と同じ原料を手に入れることができなければ、製品も再現出来ない。同じ原料でなければ、溶融金型の出口の形状も同じままではでは出方が変わってしまう。外観のみならず、寸法も変わってしまう。どうにもならくなる。

 

どうしようもなくなって、ナチュラル原料を購入し、自分で、調合し、練って、原料を作ることにした。29日前にPOが出た。原料をナチュラルで購入し、透明度と色の調整をした。透明をけすには、あれを使った。スマランの工場から空輸してもらった。色の調整は、酸化チタンとタンカルを調合した。なんども書いているが、色は、見る人、見る場所で印象が変わる。だから、客先の担当者に立ち会ってもらって、最後の調整をした。その後、その原料に合わせて金型の隙間の調整をし、寸法的にもOK品にこぎ着けたのが選手の木曜日だった。

 

製品の形状と色については、原料が注文の度に違ってくるのと同じほど、やはり、それ以上、客先に振り回された。私でなければ、いい加減にしてよと、怒ってしまうだろう。ひどいものだった。まず、デザイン(形状)に関いて、最初の図面で金型を作り、形状的にOKになった、色合わせに掛ったとき、この形状はやめにして、こちらの形状に換えると、図面を渡された、それと同時にカラープレートを二枚渡され、この二色で行くと言われた。形が変わっただけではなく色も換えるという、原料メーカーもいい加減してよ、今までのサンプル提供は無駄だったわけだから、そういうのも当たり前、私も同じ心境だ。それでも、その色合わせをし、二色なので二つの金型を新たに作って、サンプルを出した。そうしたら、白と茶色だったのを白だけにするといわれた。金型と原料をまた無駄にされた。それだけでは、すまなかった。暫くして、白色のカラープレートを、これに換えたいといって、黄色みがかった白のカラー見本を持ってきた。わたしから見れば、今迄の色はやめにして、この新しい色に換えると洗顔されたようなもの、また、原料屋にいやな顔を荒れながらも、お願いしなければならなくなった。二社に頼んでいたが、一社は怒ってしまって、もう出せないといわれつぃ待った。そして、残りの一社も、サンプルではなく1トン以上でなければやらないと言い出してしまった。同じ色ができてこないうえに最低1トン購入しなければならないことになってしまった。原料メーカーに云いたいことは沢山あるが、こんな状況では、何も言えない。

 

まだある。この原料、いろいろな添加物が混ざりにくい、だから、配合した原料で不良品でも何でもいいから、一度、押出機を通して粉砕し、リサイクル品のようにしないと、混練が十分にならない。ま、こういう樹脂は,いくらでもあるから、慣れている。

http://www.k4.dion.ne.jp/~enplaind/newpage036.html

この製品が炭酸カルシウム30%入りの原料、典型的な例である。

 

この色はまた、生産中の原料の変色は許されない、暗い色なら、ちょっとの変色は目立たないが、この黄色がかった白では、ごまかしようがない。ちっとした変色も許せない。

 

とにかく、大変難しい製品だ。それをインドネシアでやって、日本の会社が作った製品に色を会わせろという話なので、合わせの方向が違うでしょ、インドネシアの製品に日本の押し出し屋が合わせろよと言いたかった。日本のメーカーが、どうも、指定された最初の色で製品ができなかったので、インドネシアではできているのに、日本のメーカーが作ってしまった色に合わせろということになったようだ
Weight Bar 2
ウェイトバー 2