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Bed side flame cover

フレームカバー

 

ベッドの両脇にある鉄製のフレームのカバー。“サイド パネル ミギ“という、変なネーミングの製品。図面に原料はPVCと書いてある。いつも思うのだが、プロファイルの図面を、最初見せられた時に、寸法を見る前に、原料を見る。その製品を出来るかできないかは、寸法と同じくらい重要なのは使用原料だからだ。そして、見積り、製品にしても金型にしても、原料によって変わるからだ。そして、PVC(塩ビ)と書いてある場合が多い。これも例外ではなかった。

多分、どの会社のデザイン担当者(製品設計の担当者)は、樹脂のことはあまり知らないのです。例えば、ホームセンターへ行って、プラスピックの押出成形で作った物、パイプや枠や各種カバーなど、例えば、L字型の階段の滑り止めなどを見て、原料名を見ると、ほとんど塩ビと書いてる。柔らかい物から硬い物、その間の硬さの物、各種塩ビだ。だから、それらを参考にして、じゃ、塩ビで行こう、ということになる、と、思う。

 

そして、何故、塩ビの製品が多いのかというと、簡単に言うと、押出成形をしやすいことと、硬さを調整できるからです。成形屋さんは、塩ビ以外の成形は、嫌がるのです。これも、簡単に言うと、出来ないからです。塩ビの成形をしている人、会社は、塩ビと同じように、塩ビ用に金型を作ればできると思うのです。そして、やってみると、全然できないのです。全く、別の方法にしなければならないのに、その方法が分からないのです。そして、何とか分かって、作れるようになったとしても、その装置は塩ビに使えないから、作っていない時には、その装置は遊ぶことになる。塩ビ以外のいろいろな樹脂で成型できる装置を持っている会社や人(私のような)は、希なのです。

 

射出成型品の塩ビはほとんど使われていません。何故でしょうか。どんな樹脂でも、出来るからです。塩ビが金属に悪さをするし、有害物質を出すということで、一時、脱塩ビと騒がれたことがあって、(最近はあまり言わないのは何故でしょうか)射出製品はほとんど塩ビ以外になっているのです。

 

私は、この製品もそうですが、塩ビと書いてあっても、塩ビ以外を提案する。必ず、塩ビ以外の樹脂で行こうということになる。典型的なのが、車のシートやヘッドレストのトリムです。私は40年以上前からこの製品を作っています。20年前にインドネシアに来ても、直ぐに、トヨタ関係のトリムを頼まれた。その時、日本から輸入していた製品の部面にやはりPVCと書いてあった。PPを提案した。日本の押出屋さんでは私に会社以外は塩ビで提供していたのです。カデラ アバ 現在はトヨタボウショクで使っている。フジシート、テーステックも全てPPに変えた。

 

それで、ABS(原料、HARIM SAKTI、顔料、DAINIHON ASTRA)とで提案をして、OKになり、それ用の金型を作った。見かけは単純です。基本は、私が50年くらい前からやっている方法です。インドネシアの日系三社押出成形会社も私が作ったのだから、同じです。他のプロファイル製品と同じような成型方法になるが、これは、これなりに、取り付け場所、冷却水の送り場所や量、バキュームをどこから吸うのか、その強さ、製品のよって違うので、あれこれやってみて、最小の条件を探す。金型の隙間(製品が通過する)の大きさ、広さ、これらは、トライをしながら修正を繰り返し、うまくできるようにする。これが出来るかできないかが、技術力です。日系三社の日本人にはこればできないので、新しい仕事は取れないのです。それらの会社のインドネシア人の中に、何人かできる人がいる。そして、その人たちは、引き受けたいと思っているが、しかし、日本人ができないから、もし、引き受けてインドネシア人が出来なければ、自分の責任になるので、矢張り、断ってしまう。今回もその例で、私に来たのです。

 

そして、出来あがった製品は、この客先が以前から買っている会社に、任せることになっている。二月中には、その会社で作れるようにすることになっている。PT,PARAMOUNT BED INDONESIAとPT,NANBU PLASTICS INDONESIAとPT,ENDOTA SINAR INDONESIAの話でした。

http://www.k4.dion.ne.jp/~enplaind/newpage036.htmlサイドバンパー

http://otaindoesiaextrusion.web.fc2.com/newpage0007.htmlパネル

いじれもロングランである。

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