こんな人シリーズ 5
私が身を引いてからのPT.KITAGAWAの話。
この話しには前提がある。その会社の工場の中ではPVC(塩化ビニール)を扱っていないと、環境申告書で毎年、ソニーやキャノンに提出している。それのもかかわらず、塩ビの製品の注文を請けてしまい。生産を始めてしまった。こんな肝心なことに気がつかないのがそもそもの大失敗だし、多くの迷惑を会社にかけてしまっていた。
それを私が知って注意をしたところ、直ちに、その会社のトップ二人が、スラバヤの近くのYAMAHA楽器まで行って、環境の問題で今後生産を継続できないことを言いに行った。半年生産を続け、在庫を持ち、一年は供給するが、それ以降は何処か他へ注文を変えて欲しい、と、頼みに行ったのでした。製造を継続してくれる会社を紹介するのが責任の取り方だと思うのですが、どこも、紹介しないで、今後、探すといっていたという。
そこで、ヤマハは自分で生産できるところを探して、私の会社に頼みに来た。まさか、そんな直ぐ私に頼みに来るとは思っていなかったので、びっくりした。理由を言って、是非見積を出して欲しいといっていた。直ぐ見積を出したところ、購買のMEIさんという女性から、値段が高すぎるといって、、目標価格を出してきた。これが、大問題、原料費にも足りない、超安値、完全に間違いと、直感した。今生産している会社では、気がつかずに、大損害を自分で蒙りながら生産、出荷し続けていたのでした。これから、一年間はこの価格で出荷し続けなければならない。これでは、他の会社を紹介できないわけである。
このことも、本社に報告した。本社はこのことを始めて知って、びっくり仰天した。
とんでもない人たちが会社を仕切っている。
サラリーマンの本人の評価のことを考えるのでしょうか。とにかく製品の見積を高く高くしようとする人がいる。見積の計算式というものがある。その最期に、利益率という講がある。そこを50%とか、100%とかにしたい人が少なくない。それが通れば儲け物、通らなくてもともとということらしい。
私からすると良心的ではない。見積明細書を要求されれば、利益率は低くし、加工費や原料費率を多くしてごまかす。しかし、ちょっと賢い人なら、無理な数字だということを見抜くでしょう。説明を求められて、しどろもどろに成り、結局、安値ぎりぎりで、引き受けざるを得なくなる。良心的でない人の多くはこんなものです。
私が追い出された会社の人達のことです。欲の皮が突っ張った人たちの?末記です。
それにしても、とんでもない間違いをしたものだ。多分、提示価格を一桁少なくして、十分の一の見積を出してしまったのでしょう。私が見積もるなら出す金額の二倍で出すつもりが、一桁目の0を取ってしまった。ということは、私が見積もり値段の20%で出してしまったことになる。それを、私が知って、指摘するまで、大儲けをしていると思っていたのだかから、滑稽だ。
以前も同じことがありました。私が一年居なかった時のS君が同じことをした。リマテクノ向けの塩ビのパイプでした。塩ビで引き受けること自体が間違いでしたが、欲張りさんの本人、原料費の10倍の価格を出そうとし、実際に提示する時、一桁間違えて、原料価格で出してしまった。私が再赴任した時、直ぐに変だと思ったが、価格を変えるわけにいかなかった。そこで、原料を変えた。比重が低く価格も安いHIPSに変更した。価格は据え置きでした。原料費を半値にすることができましたし、リマテクノも塩ビより、HIPSのほうが良かったのに、SくんがPVCを勧めた、といっていた。
今回も同じ過ちでした。運賃、シボ加工機の償却を含めて原料費の十倍で見積を計算したが、実際に出した価格は一桁間違っていたのでした。
この、PVCはPT.KGS内では使えないということを、知らなかったが、知って、これを理由に早速、生産中止の話しをしに行ったのでした。作れば作るほど損を重ねる商品を断わる理由が見つかって多分、勇んで、Pasuranまで行ったのでしょう。その光景を想像すると面白い。大男が二人と小男の三人で、無責任な会話をしたのでしょう。大男お二人さんはこの価格の間違いについて本社に報告してあるのでしょうか。
どこの会社が、PT.KIIに変わって、今の価格より安くやりますか、PT.KIIシボ加工機もその会社に無償で貸与しなければなりません。ですから、他メーカーを紹介できないのもわかります。
また、今更、やはり自分のところで生産し続けます、とも言えないし。
私がいなくなって、H君、I君の能力を結集して獲得した唯一の仕事でした。PVCの仕事を取ることがそもそもの間違いだったし、価格はもくろみの十分の一で出してしまうし、加工速度が遅いシボ加工機はASKAで100万円もかけて作らせるし、(私なら、今の速度を三倍にし、近くの鉄工場で、30万円で作ります)運賃は着払いにしないし。価格明細(原料費、加工費、運賃、装置償却費、諸経費、管理費、利益)の提示をしなかったようだし。(もし、していればこんな間違いは起きない)。
まともに正直に、余計な色気を出さずに、自分の能力に合った見積を出す事です。まともな仕事をして、地道に利益を上げることです。
こんな人シリーズ 6
シリーズ 5からの続きの話。
話が変なのはこれだけではない。シャープのスリーブという製品もどうも変。PT.K社との話しが途絶えてしまっているので、私の会社との話しに載ってきた。二種類の見積を提出したところ、高いので、目標価格を示しますといわれ、示された。ところが、二種類の価格のバランスがまったく変。重量比が1対2なのに提示された価格比は1対5だった。5の方の価格はこちらから価格の0.8×になっているが、1の方は安すぎる、原料価格以下の値段になっていた。USD0.17なら納得できるがUSD0.07になっていた。是は1を0に間違えたのだとおおもう。
そして、私の憶測、もうひとつ第三種目の製品は試作を終え、OKが出ているが、第一回目の見積から若干の値下げをシャープが要請しているのだと思う。それに対し、PT、KGSのほうから価格を示さない。そして半年過ぎているのです。こんな理解しにくい話は無い。試作品が全項目で合格になり、量産をしてもらいたいと思っているが、当の試作をした方は量産をしたくない。話しもしない。
多分、PT,K社は第一回目の見積で間違ったとんでもない安い値段を出してしまったのでしょう。其れに気がついたのでしょう。だから、PT.Kはだんまりを決め込んでいるのでしょう。この製品も、表面抵抗測定器という35万円位する帯電しやすいか、しにくいかを計測する装置をPT.K社、自身で購入済みで、帯電防止についてもサンプルはOKになっているが、PT.K社は不思議なことに、量産をしたくない状態になっている。
府に落ちないことを、本社の知り合いに話したら、その知り合いが、そのことを当の本人達に確認した。それを請けて、本人達は、会社の秘密を誰かが漏らしたと怒り、従業員に対し、漏らした人間を徹底的に調べて、割り出し、本人にペナルティを科すとミーティングで宣言した。
従業員が漏らしたのではなく、私が客先の購買担当のインドネシア人から得た情報から、推測したのです。それが、当たっているのでした。
彼らが会社に与えている損害はこれだけではない。金型の制作や装置の製造、各種工事やメンテナンスは決った日系企業にしか頼まない。原料も日本からの輸入品しか使わない。ローカルに頼んだり、ローカル企業から購入すれば二分の一から三分の一の価格になるし、金型などは五分の一くらいになる。なぜ、そうしないか、そうできないか、臆測だが、ローカル企業と交渉や技術指導ができない。日系企業なら、酒好き女好きの人に、おおきなバックが期待できる。
いずれにしても、会社に大きな損害を与え続けているわけで、インドネシア人を搾取しているわけで、とんでもない経営者だ。
まったく、お馬鹿さんである。自分達が会社に大きな損失を蒙らせ、従業員にムダ働きをさせているから、反省し、告白し、自分にペナルティを科すべきである。従業員を疑うのは見当違いで、自分の頭を疑わなければいけない。
また、客先には事情を話して、見積をだしなおさなければならないし、それ以前に、本社にも報告しなければならない。なにもやっていないし、責任をまったくまっとうしていない。
こういう、サラリーマン経営者がインドネシアにはいるのです。
コンナお馬鹿さんたちが、インドネシア人は何も知らない、何もできないと、文句を言っているのが現実です。あきれてしまいます。