こんな人シリーズ 11
インドネシアにきて仕事をし出して、14年以上になる方で、日ごろ親しくしていて、旅行などもたまには一緒にした方。
どうも、様子が変だった。12月中ごろのジャカルタで食事をした時、いつも冗談を言って、皆をひきつける彼が冗談を全然言わないし、こちらが冗談を言っても反応が薄かった。
大変残念である。彼の取引先の方からの情報だった。その会社からの支払いが半年近く滞っていると。TMさんのところもマスターバッチを売っていたので、そのあおりは大きく、ただでは済みそうもない状況とか。一番困るのは、PT.LTである。一番、生産量を上げなければならないゴールデンウイークの前、水槽の材料が入らない。FNさんのホノリスに頼もうかという話もあるが、何かと問題があってそうすんなりいかないようだ。
自分の懐に入れてしまったわけではないが、出物があったのでしょう、本社の許可を得ることなく、自分のだけの判断で、120トンという大量の原料をどこからか購入してしまったとか。カップ麺のニッシンむけカップの原料である。150円/Kgとしても、1800万円になる。他社への支払いを停止してまで購入したとたんに毎月10トンの注文が一時ストップしてしまった。三ヶ月ぶりに、若干、戻ったらしいが、他の多くの仕入先に大迷惑をかけた。さまざまな、仕入れができなくなってしまった。どこからか、本社に通報された。本社から、急遽、新担当者が赴任し、TZさんは、会社出入り禁止になってしまったらしく、会社所有の車と携帯電話を没収され、自宅閉門蟄居命令が下されてしまった。
友達として、付き合ってきたし、人付き合いがよく、面倒見がよかったので、多くの人から、親しまれていた。20何人かを集めて、私の歓迎会みたいなものを開いてくれた。知り合いが多くて羨ましいと思ったくらいだった。
結局、すぐに日本へ強制呼び戻しになって、帰国してしまった。それから、二週間後にはその会社を辞めてしまった。
現在は会社を早期退職し、また、インドネシアで仕事を始めている。チカランに住んでいて、たまに会って食事を一緒にする。大分、気持ちの整理がついたのでしょうか、昔の冗談好きの本人に戻ったような気がする。
約半年間の出来事でした。
その後、何か所かの射出成型やさんで、働いてい
たが体力的からだの具合が悪くなって帰国してし
まった。
こんな人シリーズ 12
二十四歳の若者。着任早々の一ヶ月の電話料金が8ジュタ(約10万円)、彼のインドネシアで受け取る給料の一か月分だ。どの会社も、節税対策として、日本のときの給料はそのままにしておいて、海外勤務手当てに当たる10万円ぐらいを現地では給料として受け取ることが多い。
なぜ、こんなにかかるのか。それは、日本の今までのプロバイダーを使って、国際電話でインターネットを開いていたからです。考えられない。それも、時間が半端ではなかった。毎晩4~5時間繋ぎっぱなしだったのだ。何をそんなに夢中になることがあるのでしょうか。想像が付かない。私も、家でインターネットやメールをやるが、長い時で二時間である。平日に5時間は気違いである。
色が真っ白で、見掛けで、もやしのような育ち方をしてきたなと想像する。日焼けの面影は全くない。狐目で、無口、色白、一見、篭りっきりのオタク顔というのでしょうか。見ているだけでつらくなるような顔をしている。
結局、本人びっくりしてLAN接続に変えたらしいが、それまでの二ヶ月半、合計で、二十数万円,はらったと聞いている。この若者は、来イして半年も過ぎないうちに日本へ返した。あまりにも不良品で、私が育てるとか技術指導の対象になりえない。
こんなのが、日本のK社では、結構通用していると聞くと、K社の社内の程度は、押して知るべしだと思う。会社の将来があやうい。